第8章 いよいよ山デビュー間近!登山計画を立てよう🌟
皆さん、こんにちは!山ガールになりたい女子・齋藤です。
いよいよ私の山デビュー、奥多摩・御岳山への登山が近づいて来ました。
けれども登山に行く前の準備って、どうしたら良いの?さっぱりわかりません。
またしても、登山ガイドの鷲尾さんを呼び出してみました。
*鷲尾…こんにちは!もうすぐ登山本番ですね。準備は順調ですか?
*齋藤…準備といっても、何をやったら良いかわからないんだよね。
*鷲尾…そうでしたね、失礼しました…。安全な登山の成否は、事前の計画と準備で7~8割決まるとも言われていますので、今日はざっとおさらいしてみましょう。
装備・携行品の確認
*鷲尾…まずは服装・装備についてですね。この前、ショップでお買い物もしましたし、ある程度は揃ってきましたかね?
*齋藤…うん!がんばって色々買い揃えたよ!
*鷲尾…いちおう、こんなリストを使って確認してみましょう。
www.yamakei-online.com(出典:YAMAKEI ONLINE はじめての登山)
*齋藤…ふむふむ、けっこう揃ってるよ!
*鷲尾…えらい!あとは前日にこのリストを見ながら、忘れ物のないように準備してくださいね。
*齋藤…遠足の前の日みたいにワクワクしてきた!
スケジュールを立てよう
*鷲尾…では次に、当日のおおまかなタイムテーブルを考えてみましょう。
*齋藤…地図に歩く時間とか書いてあるから、大丈夫じゃない?
*鷲尾…いえいえ、山に行く前からのスケジュールが必要です。今回の御岳山の場合、最寄駅はJR青梅線の御嶽駅ですが、週末でも1時間に2~4本程度しか電車が停まりません。
*鷲尾…そこからケーブルカー乗り場までも、バスに乗り継ぐ必要があります。このバスも1時間に1〜2本しかありません。
*鷲尾…そして最後のケーブルカー、これもいちばん多い時間帯で15分おきの運行です。
*齋藤…ちゃんと調べないと、すごい待ち時間が増えそうだね。
*鷲尾…今は乗換え案内のWEBサイトなども充実していますから、しっかり調べていきましょうね。それから登山中のスケジュールですが、たいていの登山地図に書いてあるコースタイムは、ただ歩くだけの時間です。
*齋藤…え~!せっかくだからお花とか見たいし、神社でお参りもしたいし、お土産やさんや食事処にも行きたいよ!
*鷲尾…ですよね。なので、登山全体の時間はコースタイムの最低でも3割増くらいの時間を見ておくか、あらかじめ目的の場所での滞在時間をしっかり組み込んで、予定を立てておきましょう。で、こんな感じに当日のタイムテーブルを作ってみました。
*齋藤…ずいぶんアナログだね…。でも、わかりやすいかも!
*鷲尾…もちろん登山中には予定外の出来事もあるので、特に交通機関の時刻は前後の便も調べておくと良いですよ。
*齋藤…何か地道な作業だけど、やっておいた方が良さそうだね。
*鷲尾…はい、漫然と出かけて何となく歩いているのは危険ですね。例えばうっかりケーブルカーの終電を逃してしまったり、あと絶対に注意して欲しいのが日の入の時刻。北斜面や東斜面、森林の中はかなり早い時間から薄暗くなります。遅くとも日の入の1時間前くらいには、登山を終了できる計画を立てたいですね。
歩くルートをイメージしよう
*鷲尾…次に、歩くコースを地図の上でなぞってみましょう。今回は、さらに地図を元に手書きでルートの「概念図」を書いてみました。
*齋藤…これまた、アナログだね。
*鷲尾…もちろん最近は登山用のWEBサイトやアプリでも、ルートを辿りながら歩行距離や時間を計測できるものもあるので活用して下さい。でも、こうやって自分の手で描いてみると、ルートの形や分岐が理解できるので、悪くないですよ。
*齋藤…で、今回のルートはどんな感じなの?
*鷲尾…おおまかに言うと、御岳山に行く手前でレンゲショウマの群生地に立ち寄って、御岳山の奥にあるロックガーデンという渓流まで足を伸ばす、8の字の周回ルートですね。これを見ると、色々なことがわかります。
*齋藤…例えば?
*鷲尾…例えば、まだレンゲショウマの見頃には早いシーズンなので、群生地に立ち寄らずに直接御岳山に向かえば時間の節約にもなりますし、その分御岳山付近の売店や食事処でゆっくりする時間も増えます。また、御岳山までで疲れてしまったり、天候が悪化したり、予定時間をだいぶオーバーしているようならば、ロックガーデンはカットして引き返す事も考慮に入れるべきです。
*齋藤…本格的に地図は読めなくても、ルートをなぞるだけで何となくそれはわかりそうだね。
*鷲尾…はい。あと地図は平面なので、ルート上のアップダウンを表現した「高低表」も作ってみました。
*齋藤…へえ~!どうやって作るの?しかし、意外と急な登り下りなんだね。
*鷲尾…まあ、タテヨコ比はデフォルメしていますけどね。高低表は、ルート上の幾つかのチェックポイントを選んで、そのポイントの標高とポイント間の距離を測って方眼紙とかに落とし込むと、意外と簡単にできます。もちろん、ものすごく正確ではある必要はありません。何となくでもルート上のアップダウンがわかっていれば、がんばりどころなどもイメージしやすくなります。
*齋藤…せっかく御岳山に登ったのに、こんなに下って登り返すなら、やっぱりロックガーデンは疲れていたら行かない方がいいのかもね。
*鷲尾…そういう事をあらかじめ考えておくことが、安全な登山のためにはとっても重要なんです。
まとめ
*齋藤…その他に注意しておくことはある?
*鷲尾…今回の御岳山はハイキングコースなので提出する人は少ないかも知れませんが、登山の場合は登山計画書(登山届)を提出しておくことが必要です。書式自由の場所や、県によって書式が決まっているとこをもありますが、ちなみにこんな書面です。
(出典:YAMAKEI ONLINE 登山計画書)
*齋藤…書いたらどこに出すの?
*鷲尾…登山口に投函ポストがある山もありますし、各都道府県の警察本部地域課へ提出(登山の1週間前くらいまでに)という方法もあります。ただ、個人の場合はこれまたWEBで登山計画を立てられて登山届も出せるサイトがあるので、利用すると便利ですね。
*齋藤…出さないと、どうなるの?
*鷲尾…誰がどこを登山しているかわからないので、万が一遭難した時の救助に、ものすごく時間がかかったり色々な人に迷惑をかけます。あと、これをコピーして周りの家族や友人に渡しておけば、安心ですよね。それから、遭難救助の際のレスキュー費用をカバーしてくれる保険にも入っておきましょうね。こちらも少額で日帰りから加入できるものから、年間で加入できるものまで様々なタイプがあるので、自分の登山にでかける頻度などを考えながら選んでください。
*齋藤…むむ…ちょっと緊張してきた。
*鷲尾…ここまで準備したから大丈夫!楽しんで、出かけましょう!
念願の登山デビューの様子はこちら✨
invitationstopeaks.hatenablog.com